インタビュー連載 One Sky.~同じ光、風、思い。
かすみがうらマラソンには大会の成功を裏から支えるボランティアがたくさんいることを知っていますか?コース沿道の応援やエイド、障がい者ランナーの目となる伴走者、ゴール後にマッサージを施すなど、ボランティアはいつもランナーを笑顔で迎えています。本連載はインタビュー形式で、かすみがうらマラソンを支える人達の思いを探っていきます。
連載2回目は、「応援川柳」として支えるつくば市在住・ラヂオつくば「ブラのり散歩」パーソナリティーの鬼丸のりぞうさん。ランナーを茨城弁で応援する川柳を募集し、応募作品から選ばれた60作品を、大会当日に土浦市・かすみがうら市内のフルマラソンコース沿道などで看板を掲示しています。「ランナーに茨城弁で和んでもらえたら」と川柳への思いを込める鬼丸さん。川柳をどのように考えて作るのか、そして好きな茨城弁とは。
※かすみがうらマラソン応援川柳は第32回大会(2022年)で11回目を迎えます。応募作品から最優秀賞1点、優秀賞8点が選ばれ、今大会の川柳の結果は3月16日に大会ホームページで発表します。
応援川柳参加者・鬼丸のりぞうさん
― 応援川柳の応募を始めたきっかけは何ですか。
ラヂオつくばの番組でパーソナリティーを務める茨城王(イバラキング)さんの告知で知りました。応援川柳が始まった年から毎年応募して、昨年の第31回大会では初めて優秀賞をいただきました!優秀作品は「声援を オンラインでも 届けっぺ」。もともと、言葉選びやダジャレを考えることが好きです。
茨城弁のことを小中高校生のころは恥ずかしい方言だと思っていましたが、社会人になって5年ほど東京に住んでいた時に、地元を見直してみようという気持ちになりました。
―優秀賞おめでとうございます!「オンライン」という言葉にはコロナ禍という社会の様子も反映されているように感じます。応援川柳はいつどのように考えているのでしょうか。
応募の締め切り日が近づくと言葉が降ってきます!まず初めに、世相と茨城弁を合わせて標準語で作ります。その後、茨城弁に直して完成させます。地域の霞ヶ浦やレンコンも交えたりもして。
募集告知を聞くと「あぁ、もうこんな季節か」と、川柳作りが体に染みついていますね(笑)
また、川柳とは別に、自分で考えた標準語の文章(140字)をツイッターに投稿し、その後、茨城弁に書き直す作業も行っています。
―そうして力作が生まれるのですね!今大会で応募した応援川柳の一部を教えていただきたいのですが・・・。
今回は7作品応募し、東京オリンピックやコロナ禍を取り入れました。
「かすマラは おらほじゃ 春の大冒険」
「駆げっぷり わげしら ゴン攻めビッタビタ」
「収束も ゴール目指して 走っぺよ」
―すごくおもしろいですね!私も茨城県在住なので意味も分かりますし、日ごろ使う言葉です。コースをただ走るだけではなくユニークな言葉があると、クスっと笑えますし、心が温かい気分になります。県外のランナーにもアピールできますし、きっと走りながら読んでいると思います。
ありがとうございます。走っていて苦しいときもあると思いますが、川柳を見て和んでいただけたらなと願っています。
―応援川柳は今後も作って応募していきますか。
川柳作りは楽しいので続けます。最優秀賞に選ばれたほうが多くの人に見ていただけますが、賞狙いにこだわりすぎると疲れてしまうので、楽しんで作っていきます。友人も応募していますし、皆さん素晴らしい作品が多いので「この手があったか!」と川柳の上手さを実感させられるときもあります。
―鬼丸さんの好きな茨城弁を教えてください。
やっぱり受け答えに使われる「いやどうも」ですね!私はフェイスブックを使っているのですが、悲しい投稿のときにも「いいね!」ボタンを押しざるを得ません。それもどうかと思うので、多様な意味合いを持つ「いやどうも」にしたらいいのにと考えます。ちなみに、「洗濯物こんどいて」は茨城弁です。標準語は「洗濯物取り込んでおいて」です(笑)
―鬼丸さんからランナーに向けてエールをお願いします。
駆けててこわくなっちったら、川柳でも見て笑ってくろな!
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File No1.キロ表示ボランティア 石原之壽さん